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刃具作り・・・汎用技術の大切さ

刃具作り・・・汎用技術の大切さ_d0174278_13571884.jpg左の製品には沢山の細かい溝が加工されています。

この溝を、通常の刃物で一本ずつ削り出していたら、トンデモナイ工数がかかり、トンデモナイ価格の製品となってしまいます。 ですので、専用の刃具を作って対応。

この時の刃具は、ワイヤー放電で製作しました。
削り屋としては、当然のことですが、市販刃物で対応できなく、かつ製作できるものは内製です。

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しかし、この刃物の内製。 一時非常に意欲が落ちていました。

様々な種類の刃物がカタログに掲載されるようになり、「最適な刃物は自分で作る」時代から、「殆どの刃物がカタログから選択出来る」時代となったからです。

自ずと、刃物を作ることが当たり前ではなくなり、知見と経験は薄れ、刃物自作に不安と億劫さが出てきます。

「そんな加工のできる刃物はない」と一蹴されたことの数知れず・・・。

しかし、その状況もここ数年で一変しました。
コツコツと経験を積み上げる社員が出てきたのです。 きっかけは成功体験。
「どの程度まで、内製刃物で対応できるのか」、「どこの工具メーカーがどんな特殊刃物に強いのか」等の知識を蓄え・・・。
内製刃物は当然の選択肢の一つに舞い戻りました。

風が出来たので、もう安心です。
数年前は、この風が衰えていることを非常に危惧していました。
刃具のラインナップが充実し、工作機械の能力がとんでもなく向上している今だからこそ、市販にはない様々なものに対応できる優れた汎用技術が、魅力的な能力の一つになると確信しているからです。(13/07/02 斉藤)
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by nakamura-ss | 2013-07-02 13:02 | 加工事例・技術情報  

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